柏でみつける科学の芽3:自然の中で科学を見つけてみよう!

柏マニアNo.
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宮本
ミヤモト
千尋
チヒロ
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こんにちは、KSELの宮本千尋です。

 

秋風が心地よく、過ごしやすくなってきました。そんな季節には、お家の周りで散歩やサイクリングを楽しみながら“科学の芽“を見つけに行きませんか?

 

例えば柏の葉地域を自転車で走ると、大小さまざまな坂を上がったり下がったりしながら地域の地形を感じることができます。ちなみに、約10万年前のこの地域は海だったことが地質の研究から分かっています。過去には「ジオサイクリング」と題し、サイクリングをしながらダイナミックな大地の歴史を体感するイベントを開催しました。

近くの公園を散歩してみるのもおすすめです。ぜひ足元にもご注目を。柏の葉公園内を歩きながら土壌を観察したイベントでは、色や匂いなどの特徴が異なる土を見つけ、ソムリエのようにその違いを楽しむことができました。

 

秋と言えば、果物狩りや芋掘りなどの農業体験にもぴったりの季節ですね!味覚だけでなく、ぜひ実のつき方や葉っぱの特徴、果実の色なども楽しんでほしいポイント。梨狩りを楽しみながら梨の科学を探究したり、摘み取ったブルーベリーから作ったジャムで土壌のpHを調べてみたりした「畑の科学教室」は、子どもも大人も楽しいイベントとなりました。

 

土の中もじっくり見てみてください。畑のようによく肥えた土の中では驚くほど多くの生き物たちが生活しており、土を豊かにしてくれています。ルーペや顕微鏡で覗いてみると、小さな生き物も見つかります。

KSELの大人気企画「理科の修学旅行」は自然体験を楽しみながら科学に触れるツアーです。柏市内では過去にあけぼの山や手賀沼で開催しました。青空の下、手賀沼の水質を様々な角度から調査したプログラムは思い出に残っています。

柏の子どもたちと一緒に市内から飛び出し、夏は海に、秋は山に、冬は雪山にと出かけたこともあります。参加してくれた子どもたちが発見に目を輝かせる瞬間に立ち会えると、いつもワクワクしてしまいます(早くまたやりたいな…!)。

 

科学探究の原点ともいえる自然体験。遠出は難しい今だからこそ、近場の自然の中で科学と触れ合ってみては?

 

<本日の科学の芽>

夜には星を見に出かけてみませんか?手賀沼周辺には、明かりが少なく空が開けた星空観察にオススメのスポットがたくさんあります。観察が初めての方は観察のお供に「手賀沼 夜空の観光ガイド」をどうぞ。秋の星座や明るく輝く惑星をぜひ見つけてみてください。

この記事を書いた人

宮本
ミヤモト
千尋
チヒロ
プロフィール

1991年生まれ。東京大学大学院

理学系研究科地球惑星科学専攻を修了、博士(理学)。幼い頃、家族で出かけたキャンプをきっかけに自然や理科が好きになる。大学院では大気中の微粒子・エアロゾル(PM2.5や黄砂など)を研究していた。

副代表を務める「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(KSEL)」では、科学コミュニケーションを通してヒトと地域を繋ぐ活動をしている。大学院生をはじめとする若手の研究者が自身の専門分野を実験や工作などを交えて紹介する『研究者に会いに行こう!』や、自然体験活動を通じて理科に親しむ小中学生向けスタディツアー『理科の修学旅行』、柏駅前の空きアパートをDIYで改修した『手作り科学館 Exedra』などを企画・運営。

柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(KSEL)副代表/手作り科学館Exedra 副館長/一般社団法人サイエンスエデュケーションラボ(SEL)理事

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