ちいさな「ゆうび」―こんな居場所があります―2:不登校生の生きる道

柏マニアNo.
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ゆうびで自由気ままに過ごしている不登校生たちですが、その状況は様々です。朝決まってお腹が痛くなり午後から登校する子。給食だけ食べに行く子、保健室登校する子、入学式以降、全く行っていない子…。

行かない理由も様々で、友人関係・先生と合わない・勉強についていけない。ゆうびでは「皆で一斉に同じ方向を見て、目的を達成するというようなことに違和感を感じる」タイプの子が多いように思えます。

学校教育を普通に受けてきた人からは「学校に行かなくて勉強は?将来どうするの?」と心配の声が上がるでしょう。


結論から言うと、「不登校してもだいじょうぶ」と、私はお伝えしたいです。

 

公立の小中学校に関して言えば、一日も登校しなくても卒業証書はもらえます。

フリースクールに通っている場合は、「出席報告」というのがあります。フリースクールに来た日数を、そのまま学校に出席した日数としてみなすものです。

高校進学の際は、千葉県の公立高校の場合、『自己申告書』に欠席日数の多かった理由などを記入することで、受験の際、配慮されるようになっています。

ゆうびでも出願時期になると「自己申告書を一緒に考えてほしい」と持ってくる子がいます。不登校の理由というよりゆうびで活動したこと、自分の変化、高校で挑戦したいことを中心に一緒に書き進めます。


少し道が拓けたように感じるでしょうか。

しかし、不登校が不利になる、厳しい現実も確かにあります。

希望する進学先によっては欠席が多いことが不合格の大きな理由になります。

一人で、受験に対応できるだけの学力をつけるのは大変なことですし、偏差値や倍率の高い高校を狙う場合は相当な努力が必要です。


不登校の理由は人それぞれですが、さぼりや甘えで学校に行かないという子に私は会ったことがありません。学校に行った方がいいのは分かっている。でも体が動かない。他の人が出来ているのに自分は出来ない。ゆうびで元気に活動している子でも、心の中では劣等感や世間体、親から学校からのプレッシャー等さまざまな不安と戦っています。

もし、周りに不登校の子がいたら、どうぞ無理をさせないでください。

その子がたのしい、きもちいいと思えることに存分に時間を使いましょう。

外に出るのが辛くなければ、外へ連れ出し、風を感じたりお日様に当たりましょう。フリースクールが合う場合は通うのもよいですし、家にいたいということであれば、家で安心で快適な時間を過ごせる工夫をしましょう。

 

好きなことをして、心と体が元気になれば、やりたいこと、会いたい人、行きたい場所がみつかるかもしれません。勉強だっていつからだってできます。

遠回りのように思えるかもしれませんが、子どもが自分の気持ちのままに過ごす時間を持つことが、結局のところ本人が豊かな人生を歩む近道だと、私は思います。

 

そうは言っても保護者の方の心配は尽きないですよね。

現在、「まん延防止措置」中につき、主にお電話でのご相談は受け付けています。お気軽にご連絡下さい。

次号は不登校生より上の世代、生きづらさを抱えた若者の支援についてお伝えしたいと思います。

この記事を書いた人

杉山
麻理江
プロフィール

フリースクールゆうび小さな学園スタッフ。

北海道出身。大学卒業後、2005年JYVA(日本青年奉仕協会)ボランティア365事業をきっかけに『フリースクールゆうび小さな学園』に出会う。

さまざまな個性を持つ子ども・若者に囲まれて目からウロコの日々を過ごす。1年で地元北海道に戻るつもりが、ゆうびから離れられず、気付いたら15年以上。

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