ちいさな「ゆうび」―こんな居場所があります―1:柏の外れの小さな居場所

柏マニアNo.
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はじめまして。「フリースクール ゆうび小さな学園」(以下ゆうび)のスタッフ 杉山です。北海道出身で、柏には大学卒業後に来ました。それまで地元を離れたことがなかったので、柏に来た当初はカルチャーショックの連続でした。初めてゆうびを訪ねる日、柏駅からバスに乗ったのですが、まず驚いたのが道の細さ(凸版印刷工場のある道です)。柏の人は運転が上手だなあと関心しました。

もう一つ驚いたことは、ゆうびの外階段から見える、夕焼けの富士山の美しさ!本州はどこまでもつながっているんだ!と感動したのを覚えています。 

さて、私の紹介はこれくらいにして。

ゆうびは、豊四季の、畑と工場が多い地帯にあります。緑の屋根の、ちょうど小さな幼稚園のような建物です。中は和室や音楽室、学習室、広い運動場があり、バスケやバドミントンなどをして遊べます。外にはサッカー、リレーなどができる園庭とプールもあります。「小さな」と言っても意外に広いんです。


ゆうびは、平成元年に開園したフリースクールです。学校へ行っている子、不登校の子、障がいを持った子、持っていない子、さまざまな個性を持った子ども・若者が通ってきています。

現在、在籍している子は70名ほどで、一日に通ってくる人数は大体10~20人位です。下は小学1年生から上は30代までが、日々ごちゃまぜになって活動しています。
基本的には「いつ来てもいつ帰っても自由」という場所です。毎日欠かさず来ている子もいれば週何回、月何回という来かたをしている子もいます。

活動内容はというと、これまた「自由」です。園の予定として「畑の日」や「テニスの日」などは決まっていますが参加も自由です。一日昼寝をしていても、漫画を読んでいても誰も何も言いません。


「いろんな人がいて、自由で、一体どんなところなんだろう?」、「子どもたちは楽しそうだけど、学校に行かなくて大丈夫なの?」と思われる方も多いかと思います。

ゆうびの方針は以下のとおりです。

「一人ひとりが『自分のよさ』を発見し、それを磨き伸ばし、それを生かして、豊かな人生を創り出す」よう支援する。 


「自分のよさ」とは?「豊かな人生」とは?大人でも簡単には答えられない人生の命題ですよね。学校生活のなかでは、どうしても学力、内申点が重視されます。しかし、そこに載らない、その子のよさというのは必ずどの子にもあります。

ゆうびは何か全体で達成すべき目的がある目的集団ではありません。同じときと場所を共有する家族のような生活集団、異年齢の遊び仲間のような共同集団です。そのなかではあたたかさ、やさしさ、いたわり、のんびり、ぼんやり、ずるける、かくれる、にげる、なく、わらうなど人間味あふれる感情が大いに容認されます。そうした中で本人も気付いていなかったような、その子の個性が輝く場面がたくさんあります。

次回は不登校生に焦点をあてて、ご紹介したいと思います。

この記事を書いた人

杉山
麻理江
プロフィール

フリースクールゆうび小さな学園スタッフ。

北海道出身。大学卒業後、2005年JYVA(日本青年奉仕協会)ボランティア365事業をきっかけに『フリースクールゆうび小さな学園』に出会う。

さまざまな個性を持つ子ども・若者に囲まれて目からウロコの日々を過ごす。1年で地元北海道に戻るつもりが、ゆうびから離れられず、気付いたら15年以上。

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