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和菓子めぐり(2)地元で愛されるお店

ホンマです

kamonスタッフ

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好きな和菓子は何ですか?
いつものおやつにぴったりの大福やどら焼き、お団子。特別な日の、練り切り。
季節を感じる桜餅や柏餅。
食べてホッとする、伝統的な味を守り続ける和菓子屋さんを応援したい!
「和菓子めぐり」第2弾は、沼南・南柏・北柏のお店編。
古き良き伝統を継ぐお店から、和菓子の未来につながるお店までたっぷりご紹介します!

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9:00

地元に愛されて37年【山長】さん

柏駅東口から柏市沼南庁舎に向かうバスから、こちらのお店見たことありませんか?
今回の「和菓子めぐり」の旅は【山長(やまちょう)餅菓子店】さんからはじまりはじまり~

店主の小幡さんは柏の駅近くにあった【山長】で15年修行した後、昭和59年に現在の場所にお店を開きました。

37年間、毎朝2時に起き、3時に出勤。5時までに、おこわやお赤飯を用意してお客さんをお迎えするそうです。いやはや、美味しいものを作り続けてくださる努力、頭が下がります。

干瓢やお揚げもこちらで煮ているそうで、噛んだ瞬間、じゅわっと出汁の染み出るお揚げも、甘じょっぱい干瓢もとっても美味しい。お話している間もどんどん売れていきます。

今の時期のオススメは、何と言ってもいちご大福。
冷蔵庫で4日間保存しても美味しく食べられるように、11年かけて開発したとのこと!
いちごは2Lのものを使用して、あんことの甘みと酸味の兼ね合いにこだわって作っています。
いちごとあんのバランスがとてもよく、いくらでも食べられそう。
11月上旬から4月上旬まで提供しています。

串団子も人気商品のひとつ。
添加物・保存料無添加のため、その日のうちに食べないと固くなってしまいます。

蓬の味をしっかり感じられる草餅は、笠間の蓬を使用。夏場には暑さで色も味も変わってしまうので、昼過ぎには下げてしまうそう。道明寺は、あんの甘みと桜の葉の塩加減が絶妙でした。

ご夫婦で営業されている【山長】さん。
近所の小学生の親御さんがあんこの作り方を、ご婦人がお稲荷さんの煮方を聞きに来たら、出し惜しみせず、レシピを教えてあげているそうです。地元に愛されているのが納得のお店でした。

住所 千葉県柏市大島田42-3   
電話 047-342-0295
営業時間 5:00~14:00くらい
定休日 不定休(月3日ほどの予定)

2
10:00

昭和11年創、柏の老舗【伊勢屋】さん

次に紹介するのは、南柏に本店を構える【伊勢屋】さん。

昭和11年に出店し、現在3代目、創業86年を迎える柏では老舗の和菓子屋さんですが、「うちなんて、まだまだです」と謙遜されるのは伊勢屋の娘さんのご主人で広報担当の山下さん。10年前に転職して、職人さんになられたそう。
現在、生粋の職人さんは4名。社長さんの始業時間はなんとAM1時!!
時間差で出勤し、パートさんも含め、みなさんで作業されているそうです。


みなさんのチームワークで、たくさんの美味しい和菓子やお弁当が出来上がっているんですね!

どれも美味しそうですが、今、一番のオススメは「焼きたてどら焼き」。このどら焼き、持った時の感触が最高です。
焼きたて厚めのふわふわ生地に、やわらかなあんこがはさまって、満足度120%!

美しい上生菓子も人気商品。手土産に買っていく方が多いそう。

山下さんが「他にはない」と胸を張るのが、きっしょうもち。
創業者の吉松(よしまつ)さんのお名前から名づけられたこちらのお品。
職人さんに手際よく焼かれた、焼きたてを試食させていただきましたが、衝撃的な美味しさでした!
グリルやオーブントースターで温め直してから、食べるのもおすすめです。

あんこは自家製で、一度に60キロの小豆を煮て100キロ以上のこしあんを作りますが、3~4日で使い切るそう。
これから春にかけては、桜餅、紅白まんじゅう、おはぎ、柏餅と、こしあんが続く、忙しい時期だとか。

 

季節感を大切にした目にも美味しい和菓子たちを作り出している【伊勢屋】さん。
「失われつつある日本の行事(文化)を伊勢屋を通じて後世に繋げていただければ幸いです。
また、防腐剤や保存料を使用しないように心がけております。その為、日持ちするお菓子は少ないですが、みなさまに安心してお召し上がり頂いただける商品を提供しております」。 

 日本の文化と、食の安心安全まで配慮しながら、早朝から作業している職人のみなさんに感謝です。

 

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HPはこちら👉 https://iseya-kashiwa.com/

 

住所 千葉県柏市南柏1-11-20
電話 04-7145-3007
営業時間 6:00~17:00
定休日 水曜日

3
11:00

南柏で、お馴染みのお店【かっこう団子】さん

南柏にお住まいのみなさんには、こちらのお店、もうお馴染みですよね。
【かっこう団子】さん、もともとの「たかのチェーンさん」だったお店です。

こちらのお店を営業されているのは、ダンディーなご主人と明るくかわいい奥様の酒井さんご夫婦。
【かっこう団子】のお名前の由来は、ご主人のお母様が岩手の出身なので、「一関のかっこう団子」からヒントを得たとのこと。「かっこう」のように早起きという意味も含んでいるそうです。

店先には美味しそうなお団子や大福、お弁当がいっぱい。
こちらの和菓子がおやつに出るのが楽しみだったという方も多いのでは?
保存料無添加のため、その日に販売する分だけを作っています。

「できるだけ手作りで、自分が食べたいと思うようなお弁当を作る」ように心がけているというお話の通り、ボリュームも味付けもすべてがちょうど良いお弁当。特にこだわっているのは卵焼きだそう。お二人の愛情を感じますね。

芋羊羹は、ほくほくしたお芋の味がしっかり楽しめて、素朴な素材の良さを感じました。子どもにも安心して食べさせたくなる味です。

取材終わりに、「お年玉」と渡されたチョコレート。おちゃめでサービス精神旺盛なご主人らしいプレゼントでした。


お客様へのメッセージは?と聞いたところ、お二人そろって「感謝」と。
「暑いときも、寒いときもお店に来てくれて、ここまで続けてこられたのはお客様のおかげです」。
お客様への感謝の気持ちが、おいしいお団子や愛情あふれるお弁当作りを続けて来られたエネルギーの源なのだな、と感じました。

住所 千葉県柏市今谷上町69    
電話 04-7176-4030
営業時間 7:00~17:00    
定休日 月・火・水曜日

4
12:00

新しい伝統を作りだす【季の菓 こだま】さん

「和菓子をめぐり」の旅。最後に伺うのは【季の菓 こだま】さん。
松葉町のけやき通りに面したかわいらしいお店です。
お店の名前は、「もののけ姫?」とよく聞かれるそうですが、森に響くこだまのように、
ここから共感が広がっていけばいいな、という思いから。素敵なお名前ですね。

茨城で10年、鎌ヶ谷で8年、お菓子作りに携わった後、2019年にオープンしたこちらのお店。
この場所に決めたのは、「何と言っても大家さんのお人柄がよいから!」ご縁を感じて出店されたそう。

店内に入ってまず目を引くのは、お店の真ん中に置かれた冷蔵ケース。

和菓子屋さんに冷蔵ケース?と思って聞くと、「とにかく美味しいものを作りたくなっちゃうんです」と店主の元藤さん。「新しく美味しいものを作り出せたときに、そのまま前の味のものは出せないじゃないですか。なので、お菓子はしょっちゅう入れ替わります」。

そんな入れ替わりの多いこだまさんで、不動のお店一番のオススメは「こだわりみかさ」。

個人的に、数々のどら焼きを食べているのですが、さすがオススメだけのことはあります!
ふわふわだけど柔らかすぎない生地に瑞々しいあんこ。
都内の有名店にも引けを取らない美味しさでした。

創作和菓子はどれも美味しいものを追求した元藤さんのこだわりを感じる品々。
浮島ショコラは和菓子の製法で作られたケーキ。
チョコと抹茶の生地にチョコクリームと小豆がはさまっています。
ほうじ茶プリンの茶っぷりんは、しっかりとほうじ茶の味を楽しめるクリーミーな仕上がり。
和菓子の新しい可能性を感じます。

春の定番、いちご大福には、甘くて大きな苺。苺の味を邪魔しない上品なあんに柔らかいお餅。
ふつうサイズのものでも3L、それよりもっと大きい規格外のものと2種類用意しているそうですが、大きいものからどんどん売れていくそう。いちごの味がたっぷり楽しめます。

お土産にぴったりのお日持ちのする焼き菓子も、すべて手作りです。

【こだま】さんは、兄・康成さん(右)、弟・直紀さん(左)のご兄弟で営業しています。
一緒にいる時間が長いせいか、最近「似ている」と言われたことが増えたそう。
「和菓子の可能性は無限です。新しい和菓子もいろいろ試していただけたら嬉しい。どんな伝統も、最初は新しいものだったはず。基本に立ち返りながらも、より良いものを追求していきたい」と語る元藤さんに和菓子屋さんの未来の姿を見た気がしました。

 

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住所 柏市松葉町2-11-14
電話 04-7193-8650
営業時間 10:00~18:00
定休日 火曜日

「和菓子は日本の文化」、を改めて実感した和菓子めぐりの旅。
新しい時代の和菓子へと変貌する「過渡期」を迎えているのを感じました。
職人のみなさんが昔ながらの伝統を大切にしつつ、より美味しさを追求したおかげで、現在の美味しい和菓子を食べられることに感謝の気持ちでいっぱいです。
地域と季節に深く結びついた和菓子が、これからも愛され続けていくことを願っています。

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Goal !

この記事を書いた人

kamonスタッフ

ホンマです
プロフィール

札幌出身のほんまです!
柏在住は通算15年ほど。
息子3人のご飯作りに追われる毎日です。
趣味はお菓子作り。最近はまっているのは台湾カステラ~
愛猫のつぐみが日々の癒しです。

参考サイト

同行人