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柏の湧水探検(3)ビオトープで自然観察を楽しむ【増尾湧水】

川瀬
かわせ
美幸
みゆき

株式会社トキワ

NPO 法人 かしわ環境ステーション
NPO 法人 こんぶくろ池自然の森
千葉県自然観察指導員協議会

プロフィール詳細

柏市では土地利用の変化や地下水の過剰な利用などで、湧き出し量が減ったり枯れてしまった場所や、谷津の田んぼの埋め立てなどで失われてしまった名も無い湧水がたくさんあります。。地下を通って湧き出す湧水は、年間通じて水温変化が少なく、15 度前後で夏は冷たく、冬は暖かく感じます。この環境でしか生息できない生きものが、長い年月にわたり、命を繋いで生きています。人との湧水のかかわりも深く、伝説の巨人「でいだらぼっち」の足跡は湧水地として現在も伝わっています。イボが取れる、体調が改善する、などの効用が伝わる湧水もありました。もし、自分の住んでいる近くに湧水があるなら、それがどこからきて、どこに流れていくのか想像してみるのも楽しいですよ。そこにどんな生きものが生息しているのか、ぜひ探してみてください。

今回は、なかでもアクセスしやすい 4 つの湧水から【増尾湧水】ご案内します。

〈ナビゲーター〉川瀬 美幸さん (文章中『M』)
〈同行人〉いなば(文章中『稲』)

からスタート
Morning Start
からスタート
Afternoon Start
夕方からスタート
Evening Start
からスタート
Night Start
からスタート
Night Start

柏駅から探検!

Start
1
9:00

柏駅東口からバスでgo!駅から30分のビオトープ

JR 柏駅東口から、東武バス 新柏駅行き

または南柏駅東口行き

「名戸ヶ谷」下車

徒歩 10 分

2
9:30

増尾城址総合公園へ到着!

「もしかして化石水の湧水」タイプⅢの湧水。


オニヤンマ幼虫やサワガニも見られる生きもの達の貴重な湧水。
カルシウムイオンを多く含む。手賀沼が海だった頃の水︖

住所 千葉県柏市名戸ケ谷 782-5(増尾湧水)

増尾湧水は、増尾城址総合公園の自然林に降り注いだ雨が、公園北側の斜面林からの清水が岩の間から湧湧き出しています。湧水の周辺はビオトープが広がり、休日には家族連れがザリガニや小魚をとったりして、賑わっています。公園にはアスレチックやバーベキュー広場の施設もあります。公園の南側にある増尾城址は鎌倉時代から戦国時代にかけて築かれた城山の跡地です。

「湧水って?」

名戸ケ谷バス停から徒歩10分程度で増尾城址総合公園に到着。湧水に向かう道沿いには、ビオトープが広がり、散歩や自然観察が楽しめる、憩いの場所として、市民に親しまれています。
湧水は公園北側の方にあります。

M: あの鉄塔の近くに湧水が沁みだしているんですよ~︕

こんもりとした林。小鳥がたくさん住んでいそうです。この斜面林の下に入っていきます。
M︓木陰に入ると気温がぐっと下がります。
稲︓涼しい︕エアコンが効いている室内のようです︕
稲︓木陰の下は、やさしい光が差し込んでいますね。
M: この台地を通って湧水が沁み出ています。
M: 岩の隙間から、じわりと出ていますね。
M: サワガニ…サワガニ…サワガニ…。
サワガニを見せてくれようと、一生懸命探してくださる miyuki さん。

M: ここの湧水も水温が一年通して同じです。15℃くらいかな︖
稲︓冷た~い︕ずっと手をひたしていたい。
M: サワガニ…サワガニ…サワガニ…の他に、カエルもいるんだけどなぁ…今日は出てこない。
※サワガニ:湧水で細々と命をつなぐサワガニ。移動が少ないので地域個体差が大きいです。見つけてもそっとしておいてね。

※カワニナ:ここのカワニナは尖ってきれいな形。この貝を食べてホタルは育つよ!
「カァ~カァ~ッ」とカラスの鳴き声が。
M︓あれは、子どものカラスの鳴き声ですね。稲︓えっつ︕︖聞き分けられるのですか︖
M︓わかりますよ。ウフフ。
稲︓…素敵だ︕
地元の小学校の生徒さんがつくった湧水の説明の看板です。こちらも素敵。

この日は猛暑で、一番暑い昼間の時間帯だったからか、辺りは静かでほとんど人がいませんでした。
(ハーモニカを吹いているおじさんがひとり)帰り道、ふと振り返ると木立が見送ってくれているようでした。
住宅街からほど近い場所なのに、まるで遠足に来たようです。
身近で自然観察できるなんて驚きです︕(稲)

今回まわる湧水の他に、柏市には湧水が10ヶ所あります。
※ご注意:残念ながら飲料には向きません。また、湧水地はほとんどが私有地もしくは神社やお寺の所有となっています。良識ある見学をお願いします。
3

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Goal !

この記事を書いた人

株式会社トキワ

NPO 法人 かしわ環境ステーション
NPO 法人 こんぶくろ池自然の森
千葉県自然観察指導員協議会

川瀬
かわせ
美幸
みゆき
プロフィール

柏市 ( 松ヶ崎城址付近 ) 生まれ 母方は大津川流域 父方は大堀川流域の出身生まれてから現在まで手賀沼とのかかわりが深く、人生初めての釣りは大堀川下流で大きなコイをゲット。昭和 54 年、手賀沼が COD 年平均 28mg/L の頃に小学校の頃水質保全ポスターで入賞。田んぼのカエルやヘビと遊びながら成長し、水つながりで柏市内に水道工事店を経営。

地元の手賀沼や利根川を拠点に水循環をテーマに活動、現在に至る。

参考サイト

同行人

いなば
kamonかしわインフォメーションセンタースタッフ
二重顎と三段腹を所有。最近五十肩も取得。バブル世代のちょっと下の世代。
10 歳の娘とアウトドアに挑戦してみたいと思っているが、一緒に「あつ森」にはまり中。