みんなのやりたい!がカタチになるまちへ

― 新しいまち ―

 生まれ育ちは神奈川県鎌倉市です。大学卒業後、縁あって東京ミッドタウン六本木で働いていましたが、仕事の都合で妻とともに11年前、柏の葉に移住してきました。その頃は、開発が始まったばかりで何もない場所で、ここに本当に様々な施設スマートシティが出来るのか!?と疑わずにはいられないほどでした。
 住んでいる家の最寄り駅は「柏たなか」。柏の葉キャンパスの開発が始まってから、住宅地として開発された場所で、妻は自然が多く田園風景が広がっている緑に溢れた雰囲気が、とても気に入ったようです。柏の葉キャンパス駅周辺までは自転車で15分。都内へもつくばエクスプレス1本で行ける、とても暮らしやすい場所です。今は、妻と8歳になる子どもと3人暮らしです。

― 点と点 ―

 移住してきたばかりの時は、もちろん「わがまち」という感覚もなく、私自身、企業や住民の皆さんとの同士のつながりもなかったです。とはいえ仕事でもプライベートでも長く関わるまちになるな、と思っていましたので、ちょっとした思いつきで、住民同士の交流の場づくりを始めました。移住者、企業の方、外国人留学生、友達をつくりたい人、起業したい、なんでも良いから楽しいことをしたい。色んな人がいる中で、がっちりリタッグを組むのではなく、ゆるくつながり、自由に!楽しく!自分たちがおもしろい!と思えることをやったら楽しいじゃない?と。

 柏の葉では住民も参加するまちづくりが進んでいますが、住民目線で言うと、街づくりに強い関心を持って取り組む、と言うより、まちで楽しく活動した、あるいは過ごした結果の成果として「まちづくりに活かせたよね」となるのが理想かなと思っています。運営などで主体的に関わっている交流の場ではいつもそのことを意識しています。

様々なバックグランドやスキル、想いをもった人が集まる柏の葉だからこそ、交流の場、というきっかけで点と点がつながるような関係性が広がれば嬉しいですね。

― 全員がプレーヤー ―

 みんなのやりたい!という気持ちをカタチするためには、行政や企業との様々な調整が必要になってきます。イベントの場所、告知の方法やタイミング。どこのだれに会いにいけば、スムーズに進むのか、どのタイミングでお願いするのかなど、私のスキルを生かしながら運営のサポートをしています。もちろん私だけで出来ることはそれほど多くはありませんので、まちづくりの拠点でもある「柏の葉アーバンデザインセンター」にバックアップを頂きながら、楽しく企画を進めているところです。

 まちには、単に、生活の場、通学・通勤の場だけではなく、ほかの楽しみ方があると考えています。今、柏の葉では、自分が生活している空間に関わりたい、何かできることがないかな?と考えている人がとても増えてきています。それぞれの人がプレーヤーになり、自由に「まち」をおもしろく「使いたおす」ようになったらもっと楽しいなぁと思っています。

 将来的には、住民も企業もそれぞれのスタイルで参加できる、風景として誰もが知っている「お祭」みたいな、柏の葉フェスができたらと思っています。まずはそれぞれの形で柏の葉に関わって、もっと楽しく過ごしてまちを好きになる。好きだから、無理のない範囲でもっとまちに関わろう、という規模にこのイベントを育てるのが夢です。その第一歩として、昨年8月から「柏の葉マルシェコロール」というイベントを復活させ、次回は5月に第3回を開催予定です。柏の葉はまちに関わろうとするプレーヤーにとても寛容なところが最大の魅力、柏の葉を好きになってくれる人がもっと増えると嬉しいなといつも思っています。

インタビューされた人

神奈川県鎌倉市

立教大学

あなたがつくる柏の葉の集いの場(BAR)実行委員会

柏の場(bar)企画・宴会部長

太宰
ダザイ
秀章
ヒデアキ
プロフィール

2012年から柏の葉エリアに移住。
妻と8歳の娘と暮らしている。